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殺し合い中?でもゆっくりしていってね!!! ◆i7XcZU0oTM 「はぁ……」 真っ暗な部屋。照らすのは、窓から入る月明かり。 その光は、室内の古びた椅子やら何やらを、柔らかく照らす。 埃っぽいベッドに腰かけ、壊れた窓から空を見上げる。 「一体、俺が何したって言うんだ……。殺し合いに巻き込まれる程、悪い事はしてねえぞ……」 がっくりと項垂れると同時に、深い溜息が勝手に出て来てしまう。 ……本当、何で俺がこんな目に。 いつものように一日を過ごし、いつものように眠った、はずだったのに。 何で、俺が。 訳分かんねえよ。 「はぁ……」 ここに来てから、ずっと落ち込んでる気がする。 いや、ここに来る前から、そうだったのかもしれないな。 一人、闇の中で苦笑いを浮かべる。 (このカバンも……大した物、入ってなかったし……俺に、死ねってか?) 俺がここに来てからまずしたのは、鞄の確認。 誰かに襲われた時に身を守れるような物があるはずだ、と思ったからだ。 だって、「殺し合い」なんだろ? 素手で、こんな所に放り出すとは思えないじゃないか。でも……。 「何で、よりによって麦茶だけなんだよ……。麦茶って……」 思い出して、軽く落ち込む。 ……思い出すんじゃなかったよ、こんなこと……。 だが、いつまでも落ち込んでられない。 これからどうするか、考えなきゃな。 まず、殺し合う気はない(そりゃそうだ)。人殺しなんて、怖くてできたもんじゃない。 じゃあ、何をするか?……そもそも、こんな非常事態に、俺に出来る事があるのか? とにかく、死なないように、生きるしかない。 「…………この建物がなんなのか、見て回ってみようかな」 何か、役に立つ物……そうだな、強い武器とか。 武器じゃなくても、何か今の状況に対して、役に立つ物。そんなのが見つかればいいんだが。 そんな事を考えていた時。……部屋の扉が急に開き、誰かが入って来る。 一体誰だ、と思っておそるおそる顔を向けると……。 _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_ -''" `''> ゆっくりしていってね!!! < ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', i r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .|| `! !/レi' (ヒ_] ヒ_ン レ'i ノ !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | ,' ノ !'" ,___, "' i .レ' L.',. ヽ _ン L」 ノ| .| ( ,ハ ヽ _ン 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ 「 ! ? 」 あまりにも唐突すぎた。 唐突に現れた、でかい饅頭みたいな奴。 そいつは出会い頭に「ゆっくりしていってね!!!」と言った後、黙ってしまった。 ……表情から察するに、俺の返事を待っているようだが……。 何て答えればいいんだよ。 (こいつら、2ちゃんで見かけた事があるような……) 何だったかな、どっかのスレで見たような。 答えが、喉元まで来ているのに。 「ゆっくり? ……何言ってるんだ、ゆっくりしてられる状況じゃないだろ」 「どんなときでも、ゆっくりする心は忘れちゃいけないんだよ?」 「はぁ……」 何故か諭された。何で、俺が諭されなきゃならないんだよ。 ……って、違う。こいつらは、一体何なんだ。 えーっと、こいつらは…………確か…………。 「そうだ!!」 俺の突然の大声に驚いたのか、2人(体?)がビクッとする。 まぁ、そんなことはどうでもいい。 こいつらの名前を、思い出した。 「そっちのリボンの奴が『ゆっくり霊夢』、帽子の奴が『ゆっくり魔理沙』……のはずだ」 そうだ、そうだった。 こいつら、あのAAの奴らなのか。 まさか、現実に現れるなんて、信じられねえ。 こいつらは、ただのAAじゃなかったのか。 「どうだ、合ってるだろ!!」 「な、なんでゆっくり達の名前を……?」 「そりゃ、結構AAを見かけるからな。名前も、入って来るってもんだ」 俺の発言に、ゆっくり達は首を傾げている。首があるのか知らないが。 ……何だ、こいつらは自分がAAだと思ってないのか? AAでないなら、何なんだ。 まさか、本当に生命を持って現実に飛び出してきたってのか? そんな馬鹿な話があるか……と否定したいが、こいつらが存在している時点で、否定出来なくなった。 (一体どうなってるんだよ、これは) ……。 訳が分からない。 俺の、理解の範疇を超えてるんじゃないのか、これ。 ――――とりあえず、こいつの鞄の中身、見てみるか。 何か、武器があるかもしれない。 もしあったとしたら、俺が使わせてもらうか。 ……ふと思ったが、こいつらに武器が使えるのか? 手が無いんだから、持てないだろ。 「ゆっ! お兄さん、かってに人のものをあさっちゃいけないんだよ!」 「固い事言うなよ。つーか、頭だけなのによくここまで鞄を持って来れたな」 未だに、ゆっくり達は俺の周りをぽいんぽいんと跳ね回って抗議している。 うぜぇ……。 できるだけ、気にしないようにしながら中身を取り出す。 ――――どうやら、こいつらはウザいだけじゃなかったようだ。 だって、俺にこんな幸運を運んでくれたんだから……。 (おいおい、銃って…………本物かな、これ) ひんやりとした、鉄の感触。 間違い無い。 これは、本物の銃だ。 ……しかも、結構デカい。 「……!! こ、こっちにむけないでね!!」 「心配しなくても向けねえよ。ちょっと黙っててくれ」 他にも何か入ってるみたいだが、まあいいや。 とりあえず、この銃があれば何とかなる。 こんなもん、ゆっくりに持たせとくのは勿体無さすぎる。 さっきも言ったが、こいつら銃とか使えないだろ。 ……まあ、俺も銃なんか持つの初めてなんだが。 「それはわたしたちのかばんに入ってたものだよ! ゆっくり返してね!」 「これは俺が借りる! お前ら、これ使えるのか? 使えない物持ってても意味ねえよ」 「そんなことないよ! やってみないと分からないよ!」 「やる前から答えは明確だろうが……」 ……全く。 何で、俺がこんな目に遭わなきゃならないんだ。 俺は、2回目の深い溜息を付いた。 ◆ 暗い屋内。 僕が持つランタンだけが、辺りを照らしている。 確か、殺し合いだったっけ? ……そんなことよりも、大事なことがある。 (1さん…………君は、何処にいるんだい? 君の事が心配で心配で、僕は…………) 1さん……。 僕の、大切な人……。 君が、死んでしまったら、僕は……。 一体、どうすればいいんだい? 「ハァハァ、待っててね1さん。僕が、絶対君を護るからね!」 とは言うものの、ここは一体どこなんだろう? 何だか廃屋みたいだけど、誰かいるのかな。 沢山部屋があるおかげで、誰かいても簡単には分からないや。 1つ1つ回っていくなんてできそうにないし、そんな時間もない。 特に何かあるわけでも無さそうだし、早くここを出て……。 「…………分からないよ!」 「…………明確だろうが……」 どこかから声が聞こえた。 1さんの声じゃなかったけど、誰かいるのかな? ちょっと、会って話を聞いてみようかな。 ……いや、ダメだ。 そんなこと、してる暇なんてない。 僕は、1さんを護らなきゃならないんだ。 その為にも、無駄な時間は過ごせないんだ。 一体誰がいるのか気になりはするけど、調べてる暇なんかない。 僕は、1さんを護る。 その為には、行動あるのみだ。 (よし……行こう) 本当なら、この階段だって駆け降りて行きたい。 でも、こんな暗い状況じゃそんなこと出来そうにない。 下手に転んで動けなくなったら、それこそ……。 駄目だ、そんなこと考えちゃいけない。 とにかく、ここを出てしまおう。 「…………」 階段をゆっくり降りながら、考える。 そう言えば、いつの間にこんな場所に僕は連れてこられたんだろうか。 確か、いつものように1さんに会いにいったはず、だったんだ。 1さんの家の近くまで来た、のは覚えてる。 そこで、何故か僕は気が遠くなって……。 気が付いたら、あそこにいた。 そして、2回目の気絶から目が覚めたのが……ここだった。 「…………」 ……こんなこと、考えても仕方が無い。 僕がやるべきことは、殺し合いに乗るような危ない輩から、1さんを護ることなんだから。 例え、他の誰かを殺めようとも……。 僕はどうなってもいい。1さんさえ無事なら、それでいいんだ。 ◆ 「…………」 下へ続く階段が無くなった。 と言う事は、ここが1階か。 今までと同様に、ロビーへ続く道であろう場所も、ボロボロだ。 下手に転んだら、体が汚れちゃいそうだ。 「うーん、出口は……あ、あそこだ」 ガラスは割れ、中途半端に隙間が開いている自動ドア。 自動ドアも壊れちゃったら、普通のドアより開けるのが面倒だなあ。 よいしょ、と力を込めてドアを開ける。 …………とりあえず、自分が通る分だけ隙間を広げればいいや。 「よいしょっと……。さて、ここはどこなのかな」 鞄から地図を取り出して、眺めてみる。 ……ここが何処の辺りなのか分からないと、地図があっても駄目だね……。 どこかに、ここがどこか書いてないかな……。 「ううん、ここはどこだろう?」 とりあえず辺りを見てみても、良く分からない。 ……暗くて、遠くまで見通せないんだ。 月明かりが、あるにはあるけれど。 太陽の光には、及ばない。 (よく分からないな……何か、役に立ちそうな物があれば……) そう言えば、僕、まだ持ち物をよく調べてなかった。 ランタンを取り出した時や、地図を出した時に、チラッと見ただけだ。 何があるのか、まだ良く分かってない。 こう言うのは、はっきりさせておかないとね。 ……それに、1さんを護ることのできる武器も欲しいしね。 一応、見つかりにくいであろう植え込みの影に身を隠して、っと。 これで良し。 (何があるのかな……) 強い武器があればいいのにな……。 武器でなくとも、役に立つ物なら大歓迎だけど。 「拳銃……!ずいぶん、ずっしりした拳銃だなぁ」 こんなしっかりした武器が、最初から手に入るなんて。これは、十分役に立ちそうだ。 残りも見てはみたけど、両方とも武器じゃなかったから、鞄に仕舞っておくことにした。 他にも、食料や水、筆記用具なんかもあったけど、今は特にいらないや。 それ以外で役に立ちそうなのは……と言うか、これに関しては説明があったなぁ。 PDA……2ちゃんねるが見れるらしいけど、それは別にいいや。 それより、気になるのはオーナー情報。この「オーナー」って、僕のことだよね。 とりあえず、開いてみると……。 (忍法帳……確か誰かを殺すと、レベルが上がるんだったかな?) 今の所、レベルは0。 それ以外は、特に変わったボタンは……ん? 下の方に、「現在地:A-6」と書いてある。 ……これってもしかして、僕の現在地を指してるのかな? (と言う事は、僕が今いるのは「A-6」……ずいぶん、隅っこなんだなあ……) ……改めて、地図を眺める。さっきも言ったけど、ずいぶん端っこだ。 さて、改めて。何処を目指そうか?1さんが行きそうな場所って、どこだろう? とりあえず、人の集まる場所に行けば、出会えるかな? ……その、「人の集まる場所」がどこか、具体的には分からないけど。 とにかく、行動あるのみだ。この間にも、1さんの命は危険に晒されているんだ。 急がないと……。 「1さーん! 君は僕が絶対に護るよぉぉぉぉぉ!!」 僕は、月明かりの元走り出した。 ――――1さんを、何としてでも護るために。 【A-6・廃ホテル前/1日目・深夜】 【八頭身@AA】 [状態] 健康 [装備] デザートイーグル(7/7)@現実 [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)不明支給品×0~2(武器は無し) [思考・状況] 基本:1さんを護る。邪魔する奴には、容赦しない。 1:とにかく、「人の集まる場所」を目指そう。待っててね、1さん!! ※八頭身の叫びが辺りに響きました。 相変わらず、ゆっくり達はぽいんぽいんと跳ねて俺の後ろを付いて来ている。 全く、変な奴だ……だけど、流石に武器を取った上にあそこに放置して行くほど、俺は鬼じゃない。 ……だが、今考えてみれば。 やっぱ、あそこに放置して行けば良かったかな、と思い初めていた。 想像してみろよ、自分の周りを跳ね回りながら「ゆっくり(ry」と何度も言われる姿を。 「ゆっくりしていってね!!!」 だから、ゆっくりしててもどうしようもないだろ。 と言うか、ゆっくりしてる余裕なんて無えよ。 ……こいつら、今の状況分かってんのか? (今がどんな時か、理解してるのか? よく、呑気でいられるもんだな) 俺だったら、とてもこんな風に呑気にいられない。 ……今だって、内心ビビってる。 こんな暗い中じゃ、誰が何処に隠れてたっておかしくはない……。 いきなり飛びかかられちゃ、銃を持っていても勝てるかどうか。 ――――そもそも、そんな状況で俺が冷静でいられるかどうかすら、怪しいけどさ。 「……はぁ」 「どうしたの? ゆっくり元気だしてね!」 「お前らのせいで落ち込んでるんだろうが……」 「?」 うぜぇ。 本気で、ここらに放置して行こうかな。 そんな事を考えていた時、 「1さーん! 君は僕が絶対に護るよぉぉぉぉぉ!!」 「「!?」」 ……何か、大声が聞こえたような。 いや、「ような」じゃない。はっきり聞こえた。 (1さんって…………おいおい、またAAキャラか。 あんな事言う奴、1人しか思い付かないぞ) ――――八頭身モナーか。もしかして、アイツはここにいたのか? ……そう考えると、俺って結構危ない事してたんじゃ。大声上げてたし。 (1さんへの愛は尋常じゃないからな……1さんのために、殺し合いに乗ってもおかしくねえ) まぁ、実際の所はどうだったのか、俺には分からない。 それを、確かめる術もない。 追いかけようにも、何処に行ったかなんて分からないし。 「…………あいつの事は忘れよう」 そうそう。 変な奴には、関わらない方が身の為だ。 ――――ゆっくりとか言う、妙な奴に出会ってはいるが。 こいつだって、十分「変な奴」だ。 (どうなんのかな、俺) ふと、脳裏にカーチャンの顔が浮かぶ。 ……カーチャン、何してんのかな。 いきなりいなくなったんだから、俺の事心配してんのかな。 (…………お、俺は別に心配なんかしてねえけどな) 【A-6・廃ホテル内/1日目・深夜】 【タケシ@ニュー速VIP】 [状態] 健康、不安 [装備] イングラムM10(32/32)@現実 [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、麦茶@ニュー速VIP [思考・状況] 基本:殺し合う気は無い。死にたくもない 1:死にたくはないが、どうすりゃいいんだろうな…… 2:カーチャン……べ、別に心配なんか…… ※2chに関する記憶があるようですが、あまりはっきりしていないようです 【ゆっくりしていってね!!@AA】 [状態] 健康、ゆっくり [装備] なし [道具] 基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品×0~2 [思考・状況] 共通:ゆっくりしていってね!!! 1:とにかく、ゆっくりしていってね!!! ※ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙、2体で1人扱いのようです ※片方が死亡したらどうなるかは、後続の書き手さんにお任せします ≪支給品紹介≫ 【麦茶@ニュー速VIP】 麦茶ばあちゃんが量産している物。夏が来た。 たっぷり用意してあるので、多人数で飲める。 【デザートイーグル@現実】 装弾数7発。使用弾薬は.50AE弾。 数ある銃の中で、結構な知名度を誇るのではないだろうか。 それ故、色々な作品で攻撃力の高い銃として登場したりしている。 【イングラムM10@現実】 装弾数32発。使用弾薬は9mm×19弾。 もはやお馴染みの短機関銃。 No.12 とうとう11月が来てしまった! 時系列順 No.14:モッピー知ってるよ。モッピー達がバトルロワイアルでも大暴れするって!! No.12 とうとう11月が来てしまった! 投下順 No.14:モッピー知ってるよ。モッピー達がバトルロワイアルでも大暴れするって!! ゆっくりしていってね!! No.37 僕らはいずれ誰かを疑っちまうから 八頭身 No.42 探し物はなんですか~? タケシ No.37 僕らはいずれ誰かを疑っちまうから
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fate of the blood ◆m8iVFhkTec いわっちが2階へと降りた時、1階ロビーが騒がしい事に気がついた。 彼はそこから見下ろしたところ、驚愕の光景が広がっていた。 異様に頭のデカいスパゲッティヘアーの女性が、熊と一人で戦っていたのだ。 「ふざけるな! ふざけるなぁあああああああ!! 意味不明な事ばかり起きやがってよォ~~~~!! この熊ヤローがァ!! こんなとこでおまえに食われて終わってたまるかよクソッタレが―――ッ!!!!」 何故かわからないが、物凄い形相でキレているようだ。 いや、キレているというよりも自暴自棄のそれに近いかも知れない。 普通なら熊に出くわしたら逃げるだろう。いや、闇雲に逃げるのは得策ではないけれども。 エルメェスは不運にもテレビ局に入って早々、クマーと鉢合わせした。 彼女は知っていた。熊は時速40Kmで走る、つまりはダッシュで逃げれるような相手ではないと。 死んだふりも効かない。木に登るのも無意味。つまり、目があった時点でほとんどの場合詰んでいると。 死ぬのか。またここで理不尽に殺されるのか。 絶望した彼女はやけくそになった。どうせ死ぬなら、その怒りをぶつけてやらねば気が済まない。 じわじわと迫り来るクマーに対し、むしろ懐に突っ込んで殴りつけてやった。 「これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! これも! 全部理不尽への八つ当たりだァアアアアアアアアア!!!」 凄惨な運命に対する怒りが、悲しみが、憎しみが、熊の腹に拳となって叩き込まれる。 人は追い込まれると感覚が冴え渡るのだろうか。クマーの振り払う腕を見事かわしてのけ、股に思いきり膝をぶつけてやる。 怯むクマーに対し、エルメェスの猛攻は止まらない。 『キッス!!』 手のひらを広げ、クマーを叩くと同時にシールを貼り付けた。 ∩__ _∩ | ノ | | ヽ / ● | | ● | | ( _| |●_) ミ 彡、 | | || 、`\ / __ ヽ| |ノ /´ ) (___) | | / (_/ |□ | | / ペタッ | /\| | \ | / ) ) ∪ ( \ \_) !? !? ∩___∩三 ー_ ∩___∩ |ノ 三-二 ー二三 ノ ヽ / (゚) (゚)三二-  ̄ - 三 (゚) (゚) | | ( _●_) ミ三二 - ー二三 ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、` ̄ ̄三- 三 彡、 |∪| ミ / __ ヽノ Y ̄) 三 三 (/' ヽノ_ | (___) ∩___∩_ノ ヽ/ (___) クマーの肉体が二つに分裂ッ!! さらに戸惑うクマーの片方を殴りつける。 もはや押されんばかりの怒涛の攻撃。 そこまで呆然と見守っていたいわっちは我に返り、エルメェスに声をかける。 「やめなさい! 武器の一つも無しに危険です! こっちへ逃げてください!!」 勢いとは裏腹にエルメェスの徒手空拳は、ダメージとしては皆無に近かった。 クマーとの体格差の時点で既に人間の腕力では絶望的、それに加えて毛皮と筋肉の鎧を纏っているのだ。 例え格闘家であったとしても、生身の人間に勝ち目があるとは考えられない。 「武器ィ? 武器ってのは……」 エルメェスは低い声でそう呟き――。 クマーに張り付けたシールに触れ――。 「これの事かぁあああああああ!!!」 ――思いきり剥がすッ!! ムチを打ち付けるような衝撃音!! 二つのクマーの肉体が結合する! そしてその結合は同時に、破壊を伴う……ッ!! 「グマアアアァァァァァッ!!」 胸部の皮膚が裂け、鮮血がはじけ飛んだ。 「ハァ…ハァ………って人ッ! 人いるじゃねーか!! な、なぁアンタ、一体ここは……」 「まだ! まだ死んでない!」 「ハッ!?」 シールによる一撃も、ほんの一瞬だけ怯ませただけに過ぎない。 飛びかかるクマーに、エルメェスは押し倒される。 クマーはエルメェスの首めがけて口を開き、その肉を噛み千切ろうとする。 いわっちは咄嗟にリュックの中から『http //www.hellowork.go.jp/』を取り出し、クマーへと投げつける。 ベキッ、と音を立ててクマーの頭に直撃! うめき声を上げながら頭を押さえて怯む、その隙にエルメェスは抜け出した。 「クソッ……これじゃあすぐには倒せねぇのか……ッ!」 「その熊を地下駐車場へ誘導してください! 今援軍を呼んできますから!」 エルメェスの無事を確認したいわっちはそう言うと、急いで階段を駆け上がっていった。 「おい、行っちまいやがったよ……ホントに来るのかよ援軍なんてよぉ!?」 さっきメガネのおっさんが助けてくれなければ、自分はそこでやられてたに違いない。 しかし、彼が言う『援軍』なんて本当に来るのだろうか。 「クマアアアァァァァァァァッッッッ!!!」 ……あぁ、もう考えている時間は無い……! 「チッ…ちゃんと連れてこいよ!」 エルメェスはすぐさま地下へと階段を降りた。 ◆ 「クッ……流石に疲れが……」 前半で死力を尽くしたエルメェスの体力に限界が訪れる。 熊の一撃をかいくぐって、シールを貼り付けて剥がす、そこまで出来る体力は無い。 そうして、彼女は柱を盾にぐるぐると逃げ回っていた。 「い、いつまでこれをやってればいいんだ……」 援軍を呼んでくる、という言葉はやはり当てにならないものであったのか。 ……そうだ、もし助けてくれるのであれば上に逃げて合流するという手段があるじゃないか。 それなのにあえて地下へ移動させたのはどういうことだ? まさか自分がこの建物から脱出するために、アタシを犠牲にするつもりだったのかもしれない。 「ああそうかよ、やっぱこうなるのかよ、ふっざけんなクソ野郎ォ―――ッ!」 エルメェスがそう叫んた時に、エレベーターの扉が開いた。 そこにいたのは天高くそびえ立つ銀髪の男、そして黒縁メガネの髭親父。 足を負傷したポルナレフは階段を使えず、結果田代に肩を貸しながらエレベーターまで移動する必要があったのだ。 到着した二人は、まずエルメェスの顔のデカさに驚く。 「お、思ったよりでけぇじゃねえか。ヘディング上手そうだな」 「何かの呪いでも掛けられてるのでは無いか? 顔を縮めれば南米の美女だぞ。肉体が残念だが」 「やっと来たのか……! って、てめーら言いたい放題言ってんじゃねぇぇぇ――!!」 「このやろー……助太刀しに来たおれらになんてこと言いやがる!」 ポルナレフはそう言いながら、シルバーチャリオッツを呼び出す。 田代もいち早く地を蹴り、クマーへと飛ぶッ! 「血管針攻撃!!」 切り落とされた右腕、その先から無数の血管がクマー目掛けて伸びる。 その針のように鋭い先端が、クマーの肉体へと突き刺さるッ!! 「WRYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!」 獣の血液の吸収ッ……! パワーが湧き上がり、スタミナが向上するのを感じる。 クマーの怪力によって血管針は引き裂かれ、周囲に血が飛び散った。 怒りを露わにしたクマーは田代へと突進していく。 『チャリオッツッ!!』 ヒュンッ……と音を立ててレイピアは風を切り裂く。 その鍛え抜かれたスタンドの技術、高速の乱れ突きがクマーの肉体を次々に穴を穿つッ! クマーは突進を止め、思いきり腕を振り払い、怪物のような一撃が甲胄の騎士へと放つ。 「甲胄を外すッ!!」 刹那―――シルバーチャリオッツの鎧が四散、その重量から解き放たれる。 それはもはや羽の如く軽やかな動作で、その腕を回避してみせたッ! 「目に焼き付けるがいい、人間には決して超えれぬ壁をッ、吸血鬼の優れた力を―――ッ!!」 田代まさしの両腕、両足に切れ込みが入る。 人差し指と中指の間から、肩口に至るまで2つに割れる。 『奥義・細き八本足(ミニにタコ)ッ!!』 四肢が全て枝分かれすることにより、両腕、両足の手数を100%上昇させる技。 右腕が切り落とされた田代は、この能力により従来と同じ二つの道具を持つことが可能となる! 彼の手に握られるのはポルナレフの支給品『トールの剛弓』、いわっちの支給品『モデルガン』。 "片腕"に二つの武器をそれぞれ握り…… それを思いきり叩きつけるッ―――!! 「WRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRYYYYYYYYYY――――!!!!」 「クマァッ……!」 四本の足による踏み込みは、その一撃の重さをより強固なものとする……! 矢が無ければ意味をなさないはずの弓も、吸血鬼の力をもってすれば立派な鈍器へと変わるのだ。 クマーの鍛え抜かれた拳が振るわれ、田代へと叩きつけられようとする。 だが、インパクトの瞬間、クマーの視界がブレるッ! 「HEY!! シールにはこんな使い方もあるんだぜェェェェ!!」 シールを貼り付けられた事によって、クマーの肉体は左右に分裂ッ! 田代へと振り下ろした拳の位置は大幅にずれ、虚しく空を切った。 そして一瞬の混乱と、状況把握のための隙が、チャリオッツによる攻撃を許した。 繰り出されるレイピアの刃、その速度は甲胄を纏っている時とは比にならない速度。 突きの威力はスピードと比例する。故にその殺傷力も上昇するッ!! ここで攻撃はまだ止まない。エルメェスの手により、シールが剥がされる。 ―――肉体の結合 その瞬間に生じる 肉体の破損 地下空間に、血の雨が降り注いだ。 「グッ……マアアァァァァアアアァァァッ!!!」 咆哮が地下駐車場に響き渡り、続いて巨体が地面に崩れ落ちる音。 ボロボロの皮膚から溢れ出す血液が、黒いアスファルトを赤く塗りつぶす。 力の権化が、野生の災害が、今ここに倒れ伏したのだ……! ◆ 「……や、やったのか……ついに、倒したんだな……!」 「あぁ、そうだ。勝ったんだぜ俺たちはよ…!」 「アハハハハハッ…………勝利ィ――――ッッ!!!!!!」 ぐちゃり 「は…………?」 【エルメェス@エルメェス菌 死亡】 熊の討伐から、10秒にも満たない時間。 エルメェスの巨大な頭部が、後ろからトマトのように潰された。 何が起きたか理解する暇は無い。それよりも早く、彼女の脳みそは形を失ったのだから。 力を失った"物体"は、そのままゴトリと床に倒れこむ。 「お、おい………………あ、あんた………」 彼はエルメェスの名を知らない。 死んだその瞬間にも、名前を呼んでやることは出来ない。 呆然と、その悲しみを感じ、そしてすぐさまエルメェスを殺した者への怒りに変わる。 「田代……てめぇ…………!」 「あぁ、若い女の血だ……いい、いいぞ。素晴らしい! 酒なんかよりもよっぽど美味だ! 力が溢れるようだ、気分が上昇していく!」 田代はエルメェスの首筋から、一気に血液を吸い上げる。 その心躍るような、目の回るような、魅惑の味に口角をつり上げた。 人間ではない、歪な笑みはまさに怪物のそれである。 「ククク、最初に言った通り、私は本能に忠実なのだよ! 私はずっと"若い女の血"を飲みたいと考えていたのだ! そして何より、あの熊がいなければもはやここは私の城だ。さて、第二回戦と洒落こもうか、ポルナレフ君?」 「絶対に、絶対に許さねぇ! やはりてめーは信用出来ねぇと思ってたんだ! いわっちさんの好意を裏切りやがって!!」 「何とでも言うがいい! ここには日光は差し込まぬ! そしてチャリオッツの戦法は既に見切らせてもらった! もはやお前など、私の敵ではない……私の昼食になるがいい、ハハハハハハハハハハh……」 田代の笑い声が止まる。 己の肉体の異常を感じ取った。 それはまるで、体の奥底を何かに侵食されたような……。 ¶ 「な、なんだこれは!?」 ¶ ¶ 真っ先に田代の右腕の断面から、エルメェスの髪の毛を構成していた『エルメェス菌』が顔を出した。 彼女の血液を体内に摂取したが故に、彼もまた感染してしまったのである。 ¶¶ ¶¶¶¶¶¶ ¶¶ 「な………なんだ……? こいつ、何が起きている……?」¶¶ 「クソォォォォ!! どういう事だ!? まさか、罠だったというのか……!? バカなッ! 何故、この私が……この私がこのような不可解な目にィィィイイイWRYYYYYYYY―――――ッ!!! 」 次々と体中から¶¶¶¶¶を強引にむしり取る。 しかし、その数は一向に減る様子が無い。 ポルナレフも、田代もそれに目を取られている時に、予測していなかった事が起きた。 「クマアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!!」 "あくま"はまだ死んじゃいない。 眠りから目が覚めたならば、バーサーカーは暴れだす。 雄叫びと共に、その強靭な腕が田代の首を軽く撥ね飛ばした。 バレーボールのように生首が飛び、コンクリートの地面に強く叩きつけられる。 田代の顔の半分が潰れ、見るも無残なものへと変わる。 「くそッ……情けねぇ、哀れ過ぎる最後だな……。これが人間をやめた者の末路……か……」 血で赤く染まる視界いっぱいに、無数の牙が並んだ口の中が映った。 ……その時、田代の脳内には、多くの観客に囲まれて舞台に立つ若き自分の姿が写っていた。 眼鏡の奥の俺の瞳は輝いていて、それを見る観客たちの目もキラキラとしていた。 (―――あぁ違う、たくさんの人たちを裏切った者の末路か……) 俺の目は今や濁りきって、俺を見る目も冷たくなっていた。 盗撮、そして覚せい剤、彼はいくつもの誘惑に負けて、人々を幻滅させた。 さらにたった今自分は、吸血衝動に負けた。これはその報い。 「……こんなはずじゃ、なかった……のになぁ……」 クマーの口は閉じられ、吸血鬼の頭蓋骨はペチャンコに砕かれた。 【田代まさし@ニュー速VIP 死亡】 【残り46人】 びちゃびちゃっと滴り落ちる血や体液、骨を砕きながら肉と脳を貪る。 唾液が滴り落ち、顔を覆う体毛を醜く濡らす。 なんて残酷な光景だろうか。しかし、これが自然の摂理。 ポルナレフはその様子を見て、底知れぬ恐怖を感じた。 階段を駆け下りる音。 只ならぬ異変を聞き付け、1階で待機していたいわっちが顔を出す。 「いったいこれは……!? ポルナレフさん、田代さんとあの女性は……」 「死んじまった……クソッ、もうどうすりゃアイツを殺せるんだ……?」 「に、逃げましょう……!」 いわっちは足を負傷しているポルナレフに肩を貸し、逃げようとする。 しかし、その移動速度はあまりにも遅く、クマーはすぐに追いついてきた。 獣の吐息はすぐ後ろまで迫る、エレベーターに逃げ込む事も出来ない。 そしてその鋭い爪で、無慈悲に二人を引き裂く……。 エイチティーティーピーレーザー!! ∧∧ (,,゚ー゚)// ~(__つhttps //llllllll.llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll \ 階段にいるしぃが青い光線を放ち、それはクマーの目に直撃した。 「クマアァッ!?」 クマーは予期せぬ痛みを受けたこと、そして視界を奪われたことに戸惑う。 あの猫が何かしたせいで左側が何も見えなくなった、それはクマーに恐怖を抱かせる。 猫と反対を向き、駐車場の出口へと一目散に走っていく。 外へと逃げようとするクマー。 だが、いわっちたちにはそれを止める術はなく、ただ見ていることしか出来なかった。 ◆ 2階からクマーの頭にぶつけた『https //www.hellowork.go.jp/』は見事に割れてしまった。 いわっちが地下へ向かう時、上で待っているように言われたしぃはその文字列『https //』を見て、閃いたのである。 かつて自分の仲間が、これを使って行っていた技、『httpレーザー』を。 「……結局、二人も味方を殺してしまい、熊にも逃げられてしまいましたね……」 「いわっちサン……」 「あぁ……情けない限りです……。何故私は当初の計画通り3階へあの女性を呼ばなかったのでしょう。 上に昇らせたら追いつかれてしまうと思い、地下へ向かわせた結果、こんなことになるなんて」 駐車場は大量の血液がぶちまけられ、人間の亡骸が二つ横たわる。 人喰い熊は結局街の中へと放たれた。なんて最悪の結末だろうか。 「……いわっちサンよ、味方だったのは一人だけだぜ? あの吸血鬼は結局裏切ったんだ。 それにあの熊に逃げられたのはおれたちの力不足だ。あんたがそこまで責任を感じる必要は無いさ」 「ポルナレフさん……」 「さぁ、どうする? 熊がいなくなってテレビ局に平穏が取り戻されたんだ。 ここからがあんたの仕事の本領だろ。さぁ、言ってくれよ。これからどうすればいいかを」 どれほど心苦しい思いをしても、ここで足を止めてはいけない。 今、この瞬間にも誰かが殺されているのかもしれないのだから。 いわっちはそれを理解している。 沈み込みたい気持ちを抑え、彼は彼の頭の中の戦略を話す。 「……E-3エリアに市役所があります。そこで街全体に町内放送をかけるのです。 『今から2時間後、テレビを見るように』、と」 「なるほど……って、それだったら町内放送で交渉をすればいいんじゃないのか? 街中に声を流せば、流石のひろゆきにも聞こえると思うんだが」 「それではいけないのです。あなたは誰とも知れぬ声に『殺し合うな』と言われて、信用出来るでしょうか?」 「…………」 「姿を晒すことは大きなリスクを伴います。しかし、声だけ、文字だけではなく、姿を見てもらう事は大切なんです。 私の一挙一動、雰囲気、そういった私の情報をテレビ越しにダイレクトに提供したい……それは私のこだわりでもあります。 参加者たちにもひろゆきにも、私の全身全霊の姿を"直接"お届けすることに意味があるんです」 それが、今この場で指揮を執るいわっちの持論である。 自分の姿を見てもらうことで、誠意を、こだわりを、意志の強さを訴えかけねばいけないのだ。 そうでなければ参加者は振り向くことはないだろう。主催者にも伝わることはないだろう。 リスク無くして、何物も得ることは出来ないと、そう考えている。 そして彼を信じるしぃも、ポルナレフも、その考えに対して意義を唱えることはない。 「し、しかしよ…おれは足が負傷しているぜ。誰が市役所へ向かうんだ?」 「そうですね……やはりここは私が走って……」 「いわっちサン、……ソノ……ワタシが行くヨ」 ずっと静かにしていたしぃが手を挙げた。 その顔は平気そうにしているものの、少しだけ不安げな様子を隠しきれていなかった。 彼女の思いがけぬ発言にいわっちは戸惑う。 「い、いいのでしょうか? 外を単独で行動するのはかなり危険ですよ……?」 「ワタシ、いわっちサンに助けられてばかりデ、まだ何も出来てない……。 だから、少しでも手伝いたいノ。怖いケド、なんとか上手くやるカラ……」 「しぃさん……」 常に殺し合いの中で怯えていわっちに守られていて、出来ることと言えば時々慰めるくらいだった。 そんな臆病なしぃが恐怖を押し殺し、手伝いたいという想い、それを無下にするのは憚られた。 いわっちはしぃに片方のトランシーバーを手渡す。 「それで私といつでも通信が出来ます。いざという時はそれで私にいつでも知らせてください。 熊もまだ近くにいるかもしれません。なるべく隠れながら、襲われないようにしながら向かってください。いいですか?」 「ウン」 「しぃ、あんたのその勇気、尊敬に値する。 ……あぁ、俺も足さえやられてなければ、あんたをこんな危険な目には合わせねぇのに……」 「イイノ。それじゃあ、行ってクル」 しぃはそう言って朝の柔らかな日差しが溢れる、戦場へと向かっていった。 その様子を見送るいわっちの顔は、しぃ以上に不安そうな顔をしていた。 「私たちも行動します。我々がすべき事は報道フロアで機材の調整です。 いつでも放送出来るように準備をしましょう」 「あぁ、了解した」 と、その時、エレベーターに向かおうとした彼らの耳に、第三者の声が聞こえた。 「う、う~ん……な、なんやもう……」 潰されたエルメェスの頭の残骸の中には、やきうのお兄ちゃんの顔がそっくりそのまま残っていた。 ¶¶¶は死滅していき、エルメェスの頭部は造形を失い、黒い液体と残りカスへと化していく。 「何故先ほどの息子さんがここに……」 「…よくわからんが、とりあえず、こいつも上に運ばなくては…。 ていうか、この化物がさっきの女に化けてたって考えで合ってるのか……?」 「さぁ……彼はそんな力があったんですかねぇ……。 それより彼を上に運べるのって、私しかいないようなのですが」 「あぁ、すまん。おれに肩を貸しながらこいつを背負うのは重労働だよな…置いていくか…。化物だし…」 「いえ、一応知り合いですしね……連れて行きますよ……」 複雑な気持ちが二人の心の中を交差したという。 【やきうのお兄ちゃん@なんでも実況J 復帰】 【E-2 テレビ局・地下駐車場/1日目・午前】 【いわっち@ゲームハード】 [状態] 健康 [装備] なし [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、モデルガン@サバゲ、救急箱@現実、不明支給品(0~1・本人確認済み)、田代まさしのデイパック [思考・状況] 基本 殺し合いをやめさせる 1 準備を整えて2時間後にテレビから"直接"停戦の意思を主張する 2 情報や人を集めたい。"異世界"の事も調べたい…… 3 しぃが心配 ※田代のデイパックには、基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、石仮面@ジョジョの奇妙な冒険、が入っています 【ポルナレフ@AA】 [状態]:疲労(大)、首元に血を吸われた跡、肋骨を打撲、足を重傷(骨折&噛みちぎられた肉・治療済み) [装備]:なし [道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ランダム支給品(0~2・打撃武器は無し)、トールの剛弓@斬撃のレギンレイヴ [思考・状況] 1 いわっちに協力する 2 承太郎たちがいれば合流を目指す 【やきうのお兄ちゃん@なんJ】 [状態]:健康、気絶 [装備]: [道具]: [思考・状況] 基本:生き残る 1 …… 2 もうマッマに会う気はない。次に出会ったら…… ※H K USP@現実(6/16)、基本支給品一式×3、PDA(忍法帖【Lv=03】)、PSP@現実、木製のバット@現実、釘バット@現実、 ひかりのこな@ポケットモンスター、台風コロッケ(残り11個)@現実、不明支給品×1~3(確認済み) エルメェス化して混乱していたため、これらの支給品をデイパックごと置き忘れました。 【E-2 テレビ局周辺/1日目・午前】 【しぃ@AA】 [状態] 健康 [装備] httpレーザー@AA [道具] 基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、トランシーバー@現実 [思考・状況] 基本 皆死んじゃうのはイヤ 1 E-3にある市役所の町内放送で、テレビを見るように呼びかける 2 ギコ君、大丈夫カナ……? 3 カイブツ(ネメア)がコワイ……できればもう遭いたくない 【クマー@AA】 [状態] 右腕骨折、全身にダメージ(極大)、左目失明 [装備] 鍛えぬかれた肉体 [道具] 無し [思考・状況] 基本 野生の本能に従うクマー 1 ク 2 マ 3 | 4 ! ※重傷を負ったので体を休めます。 《支給品紹介》 【トランシーバー@現実】 携帯用無線通話機。旧式仕様。通信可能な二つセット。 ボタンを押して音声送信、離して音声受信。 【https //www.hellowork.go.jp/@AA】 働かない息子の前に叩きつける。 \ ⊂[J( 'ー`)し \/ (⌒マ´ (⌒ヽrヘJつ 野球見てないで働けよ! > _)、 し' \_) ヽヾ\ 丶_n.__ https //www.hellowork.go.jp/  ̄ (⌒ ⌒Y⌒ 【トールの剛弓@斬撃のレギンレイヴ】 トールの力を宿す剛弓。引き絞るのに相当な力が必要だが、その破壊力は絶大! 7秒で引き絞れるのは神々だけです。 【httpレーザー@AA】 2chの掲示板にて、http //~と入力するとリンクになり、文字色が青色になる。 その現象を利用した青色の光線発射装置がこちら。 ハローワークのアドレスが折れたことにより入手した。 No.88 ひと時のマターリ 時系列順 No.90 神は死んだ/俺が殺した No.88 ひと時のマターリ 投下順 No.90 神は死んだ/俺が殺した No.85 茶鬼 いわっち No.:[[]] No.85 茶鬼 しぃ No.:[[]] No.85 茶鬼 クマー No.101:悲しみの弔鐘はもう―― No.85 茶鬼 田代まさし 死亡 No.71 知らない方が幸せだった ポルナレフ No. [[]] No.75 アクシデントは突然に やきうのお兄ちゃん No. [[]]
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ep.319【ネタバレあり!】「本当に危ないところを見つけてしまった-蓋スレ-」をご紹介 2ちゃんねる レジェンドシリーズ 放送内容 参加メンバー Tomo K-suke その他 名前 コメント すべてのコメントを見る
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Q.ラストの少年は? A.【推測】横にいる少女が観鈴(神奈)の転生ならば、少年は往人(そら)の転生なのだろう。 少年がそらとしての記憶を思い出したからこそ、ラストシーン(DREAMの冒頭)の往人たちに対して「過酷な日々を」と予言めいたことを言える。 また、以下のセリフもそれを示唆していると思われる。 DREAM観鈴シナリオ7月31日 【往人母】「うまくできたね」 AIR編ラストシーン 【少年】「うまくできたね」 【少女】「うん、うまくできた」 「うまくできた」という言葉はゲーム中で二箇所のみ。往人の母から言われた言葉を、少年は少女にそのまま伝えている。 往人の母の言葉がそのまま使われている箇所はもう一つある。 DREAM観鈴シナリオ7/31 【往人母】「一緒にいく?」 AIR編7/16 【観鈴】「一緒にいく?」 もちろん往人の母と観鈴に直接の関係はないが、往人にとって観鈴は「探し求めた母の笑顔」の代わりであり、立場的に往人の母と重なる。 これはシナリオライターが往人にとって観鈴がどのような存在であるかを示唆するために敢えて描写を重ねたものと思われる。 往人の母の言葉が、時と世代を越えて受け継がれている。
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Q.DREAM編とAIR編はパラレルワールド? A.【推測】違う。AIRは時間を書き換える物語。涼元はあくまで「時系列の乱れ」「時間の円環構造」としか言及していない以上、問題があってもタイムパラドクスと割り切るべきだろう。パラレルと考えるのは適切ではない(パラレル説を採っても問題は山積みだ)。 まず、AIRの何がタイムパラドクスなのか、について。 DREAM編7月31日、往人が観鈴と一緒にやり直したいと願ったことで、往人は消滅し、その魂は過去のカラスへと転生する。AIR編の7月16日から、カラスの中で往人としての意識が徐々に覚醒し始めるわけだが…。 さて、この時点で既に矛盾が発生している。そらのいなかったDREAM編という時間はどこへ行ってしまったのだろう? AIR編はそらという異分子を加え、DREAM編の時間と世界を書き換えながら進む。やがて迎えるクライマックス、そらは観鈴を探すべく空へ飛び立ち、そしてラストシーン…。 あれれ、観鈴と往人が並んで堤防に腰かけてるけど、そらがいない。これってDREAM編の7月17日?AIR編の7月17日はどこへ行ったの? そもそも物語中で、往人の魂が「そら→少年」という流れで転生しているのであれば、そらという存在なしではラストの少年は存在し得ない。言い換えれば、AIR編なくしてDREAM編はあり得ない。 DREAM編の後にAIR編が来るならまだしも、AIR編の後にDREAM編が来るというのは、どう考えてもおかしい。涼元は「円環構造」と説明しているようだが、これには無理がありすぎる。 AIRでのタイムパラドクスについて、涼元が苦しい言い訳をしている。 ──確かに。ゲームを進めていくと、記憶と存在が混乱した感じになるというか、一種の タイムパラドックスか発生しているように思えるのですが、同時に時系列による因果を 敢えて軽視しているような印象もあります。その辺は、どう捉えてますか? 涼元 それは……初め、企画を聞いた段階では、「普通、そんなことはしないだろ」と 思ったところなんですが……(苦笑)。 涼元 あと、羽根というのは、『AIR』の世界に於いては「記憶」そのものなんですよ。 ところが、羽根というのは、少し壊れてしまっているんです。そして、羽根が舞って、 地上に分散した形で遺されたことで、時系列に歪みが全じたり、時間が円環構造になって しまったり、という状況を作り出しているんですね。 初期の麻枝のプロットでは相当に無理があったらしく――完成した作品にもかなりの無理があるようだが――それを涼元がSF的手法、たとえばタイムパラドクス等で無理やり繋げたような感じだろうか。 何にしてもAIRという物語は時系列や因果律が狂っているのは間違いない。いや、涼元の説明に従えば、記憶の「再生装置」が壊れているといったところか。
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Q.結局観鈴はどうなったの? A.【推測】観鈴は死んだ。ただし観鈴の願いは転生先の少女に引き継がれ、その願いは一応叶えられてはいる。 1.砂浜 観鈴は初め「誰か」と砂浜で遊びたい、ぐらいのことをぼんやりと思っていた。それは、一度も見たことのない海を見たがっていた神奈から引き継いだ願いなのかもしれない。 AIR編7/17 【みすず】「楽しそう…」 じっと見つめている。 【みすず】「あんなふうに遊べたらいいのにね」 往人と出会ってからは、彼と一緒に砂浜で遊びたいとずっと願いつづけて、結局かなわなかった。 観鈴は死に、少女が残った。 AIR編ラスト 【少女】「見て、できた」 彼女が嬉しそうに見せるのは、砂でできたお城。 【少年】「うまくできたね」 【少女】「うん、うまくできた」 十分、満足したようだった。 あんなふうに、遊べたら。観鈴の願いがそのまま実現されている。 いや、実現されていた、というべきか。 2.晴子 観鈴の「大好きなお母さん」。観鈴の願いの一つとして、晴子とずっと一緒にいたいということが挙げられる。これも神奈から引き継いだものだろう。 AIR編8/14 【みすず】「これからは、ずっとおかあさんといるの」 観鈴は死んでしまったが、少女はおそらく晴子のそばにいる。 AIR編ラスト 【母】「それにな、その保育所に、あほな子がおるねん」 【母】「男の子と女の子の二人組でな、しばらく面倒みたらんとあれは落ちこぼれるわ」 【母】「別におちこぼれてもええけどなー。かわいいから」 保育所にいるということは、まだ小学生になる前。六歳以下ということになる。六歳といえば、観鈴がこの町に来た頃だ。直接の関連性はないかもしれないが、晴子と観鈴のやり直しのようにも見えて示唆的ではある。 ※この少女の笑顔は、観鈴に似ている。晴子はその笑顔を見て何を想うのだろう。 3.友達 観鈴がずっと望んできて、かなえられなかった願いの最たるもの。友達。 AIR編7/18 【みすず】「でね、今日は誘ってみる」 【みすず】「クラスのひとたち」 【みすず】「夏休み、一緒に遊ぼーって」 【みすず】「みんな、たくさん遊ぶと思うし、わたしも、その中に入れてほしいなって思って」 やがて観鈴には往人という友達ができる。 だが彼はやがて、観鈴にとっての「逃げ場所」になっていく。 DREAM観鈴シナリオ7/29 見ている方が泣きたくなるような笑顔。 俺は観鈴の両肩をつかんだ。 【往人】「嘘つくなよ」 【往人】「友達が欲しいんだろ?」 【往人】「ひとりは嫌なんだろ?」 【往人】「やりたいことがたくさんあるんだろ?」 【往人】「誰かと一緒に、思いっきり遊びたいんだろ?」 観鈴は答えようとしない。 【観鈴】「往人さんがいいな」 【観鈴】「往人さん、友達」 【観鈴】「往人さんがいてくれたら、他には誰もいらない」 【観鈴】「迷惑かな…」 そして往人は消え、観鈴は死ぬ。だが、少女は…。 DREAM観鈴シナリオ7/31 顔を横に向けると、小さな女の子が輪の中心になって、友達と遊んでいた。 日常的な光景だ。 どこの町にもありふれた。 小さな女の子の笑顔が、観鈴と似ていた。 【往人】(あいつは、歳のわりにガキだったからな…) いろんな友達に囲まれて、ずっと笑顔でいる。 じっと見ていた。 ラストの少女と声が同じ、この女の子の名前は「ゆり」。 彼女は友達に囲まれて、ずっと笑顔でいる。観鈴がずっと望んでいたように。 友達と遊んでいても、突然泣き出したりはしない。 ずっと、笑顔でいる。
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Q.佳乃の母親は、佳乃の思い出の中の母親? それとも… A.【推測】空に残っていた母親の記憶、なのかもしれない。が、羽根の記憶にアクセス中だったこともあり、翼人の記憶が混じり込んでいるようにも見える。 10年前の夏祭りから、神社の羽根と佳乃の間にはチャネルが開かれていた。以来、佳乃というチャネルを通して白穂の記憶が再生され続け、往人は佳乃と結ばれることで羽根の記憶にアクセスする。 佳乃が倒れ、今度は逆に、往人は羽根そのものにアクセス、チャネルを通して佳乃の心へと道を開く。 そこで往人が目にした、佳乃と母親が楽しんでいた夏祭りの光景。母親は言う。 「あなたには翼はないのだから…」 「あなたはそこで幸せになりなさい」 これは翼人の母親が我が子に告げた言葉と似ている。 あなたには、あなたの幸せを。 その翼に、宿しますように。 佳乃の母親は、単なる佳乃の中に残る母親の思い出なのだろうか。それとも、翼人の記憶が影響を与えているのか。空に残る母親の記憶なのだろうか。
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Q.そらが神奈を解放した? A.【推測】観鈴か神奈か、どちらにしても解放したのはそらだろう。 そらがどうやって神奈の魂を解放したのか、ただのカラスが観鈴を連れ戻せたのはなぜか、物語中ではいっさい描かれていない。だが、それまでの流れで十分に理解できるだろう。 そらは往人としての自我を取り戻した際に、観鈴を笑わせたい、観鈴とずっと一緒にいたい、という願いを明確に意識した。悲しみに暮れる観鈴をカラスの姿のままで必死になって笑わせようと頑張っていた、往人としての願い。往人の想いを引き継いだそらは、観鈴の笑顔を求めて空に飛び立ち、悲しみに満ちた神奈の魂──観鈴の魂でもある──の記憶に触れる。 永遠の繰り返しに嘆き苦しむ神奈に出会って、そらは何を告げたか。何ができたか。 ──笑わせようと、頑張ったに決まっている。 実際、そらは観鈴を探し当てるだけで良かったのだ。自分を追い求めてくれる人がいて、最後までずっと一緒にいてくれる。それだけで、観鈴(神奈)には十分だっただろうから。 彼女はもう、孤独ではない。そらに再会すれば、理解することになるだろう。あれは「夢」ではなかったのだと。
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Q.呪いを引き継がせると分かっていながら、母はなぜ神奈に記憶を継承させた? A.神奈に呪いの影響が及んでしまうことが確実になってしまったため。 神奈と再会した八百比丘尼は、久しく会えずにいた自分の娘を拒絶し、触れることすら許さなかった。 にらせすかにせてらに(文字化け) なぜかといえば、神奈に呪いが及ばないようにだ。 呪いは、 すてんいすかていすて(文字化け) 自分に心を寄せてしまわぬよう、母は必死に耐えていたのだろう。神奈に抱きしめられ、八百比丘尼は嘆息する。人肌はこんなにも温かったのかと。しかし同時に、絶望にも囚われたはずだ。このままでは神奈に呪いが及んでしまう。愛する我が子を呪い殺してしまわぬよう、自分の元から引き離した(引き離されるのを許した)はずではなかったか。 八百比丘尼は、止むに止まれず、神奈に記憶と呪いを継承させることを決意する。それが神奈に苦難の道を歩ませることになろうとも。 呪いそのものが神奈に宿ってしまえば、少なくとも神奈自身が呪いの影響を受けることはなくなるだろう。だが、今までの自分がそうだったように、今度は神奈が、誰とも心を寄せ合うことができなくなるのだ。 そして、不幸に満ちた記憶。数億年間、空に返せないままでいた、星の記憶。この膨大な重荷を、神奈に背負わせなければならない。最後の翼人、神奈に。もはや誰にも引き継がせることはできない、辛い想いを。
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Q.AIRのイメージの元になったっていうFLAMING JUNEって? A.エピックハウスというトランス系のジャンルで、麻枝氏お勧めアーティスト BT の名曲。 KEYの「趣味の音楽」コーナーにある『折れない翼』も、そのエピックトランスを意識して作曲されたもの。 KEYのスタッフ日誌、2002/03/06にて麻枝氏本人による紹介が載っている。 http //key.visualarts.gr.jp/gallary/diary.htm でも個人的にはむしろ平沢進の方がAIRのイメージに近いと思う。麻枝がKanon開発当時に聴きまくっていたというアルバム『救済の技法』の『Mother』などはまさにAIRの世界観そのものに聞こえる。特に歌詞。つーか、そのまんま。